私が治療を担当する尿管結石の痛みに悩まれる患者さんより、結石排石の医療治療に関して非常に多くいただく質問をご紹介していきます。
質問:内視鏡結石手術をしない選択は可能ですか?
- 回答:もちろんです!ただし下記の緊急状態に該当しないことが条件です。
- 鎮痛剤で痛みを管理できる結石であること
- 結石閉塞による腎不全の兆候が無いこと
- 命の危険性がある血液感染の兆候が無いこと
質問:薬を服用せずに、結石が自然排出される可能性はどれくらいですか?
- 回答:結石の大きさや位置により異なります。
- 大きさ:5㎜以下の場合 68% / 5㎜-10㎜の場合 47%
- 位置: 尿管上部 48% / 尿管中間部 60% / 尿管下部 75%
質問:結石排石促進剤を服用する場合、自然排出の可能性はどれくらいになりますか?
- 回答:アメリカ合衆国と欧米より発表されているガイドラインによると、服用後は自然排出の 可能性が29%上がると報告されています。
質問:自然排出の可能性が上がることは素晴らしいですが、短所はありますか?
- 回答:排石促進剤の効果により結石が押し出される際に、尿管結石痛を伴う可能性があること に加えて、排石促進剤の副作用として、めまい/ 頭痛 / 吐き気・嘔吐などを伴う可能性が 4%あります。
質問:排石促進治療の成功率を測るための要素はありますか?
- 回答:いくつかあります!横断結石直径、縦断結石直径、尿管直径、結石のある場所から膀胱 までの距離などです。
私は常に内服薬を服用される患者さんに対して、結石が下に移動しているかの確認を超音波検査で最低限実施しています。1つ重要点としてご自身の判断で服用を始めないようにして下さい。医師の指導に基づかずに服用すると、場合によっては重症な合併症が起こりうることがあるためです。治療に関して何か不明なことがあれば、どうぞ信頼できる泌尿器科医または私までお気軽にご相談のメッセージをお送り下さい。どうぞお大事に!
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